【過去問10年完全マスター:原因分析-令和1年事例Ⅰ第1問-】中小企業診断士二次試験※2020年9月更新

中小企業診断士
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平成22年(2010)から令和1年(2019)まで10年間の過去問を完全分析し、丸裸にします。全てをマスターして余裕で合格しましょう!

今回は「分析系問題」から「原因分析」についての第1回目(全2回)の記事になります。

(R1:第1問)自社製品メンテナンス事業化に成功しなかった最大の理由100文字

について詳しく解説していきます。

第2回目の原因分析はこちらをご覧ください。↓

【分析系の全体像はこちらの記事にまとめています】

中小企業診断士二次試験事例Ⅰ過去問全体像の確認

事例Ⅰ(組織・人事含む)では10年間の過去問をみると51問が出題されています。

一回の二次試験では80分間で全5問を解くことが通常です。

10年分の過去問より問題を分類すると大きく3つのカテゴリーに分かれます。

  • 分析系問題
  • 推論系問題
  • 助言系問題

割合としては分析系問題が多く、次に推論系問題、助言系問題と続きます。 詳しくは次の画像をご確認ください。

※拡大してご覧ください。

分析系問題:原因分析(令和1年第1問)

【第1問:配点 20 点】

A 社長がトップに就任する以前の A 社は、苦境を打破するために、自社製品のメンテナンスの事業化に取り組んできた。それが結果的にビジネスとして成功しなかった最大の理由は何か。100 字以内で答えよ。

令和1年(2020年)の二次試験事例Ⅰ第1問では、ビジネスが成功しなかった理由(=原因分析)の問題が出題されました。 この問題は分析系問題(原因分析)に分類されます。

中小企業診断協会からは次のような出題趣旨が発表されています。

事業再建のための新規事業開発において、経営者が考えるべき戦略的課題に関する分析力を問う問題である。

令和1年(2019年)の二次試験事例Ⅰ過去問はこちら↓

分析系問題(原因分析)の特長と解答法

分析系問題(原因分析)の特長と解答法は以下の通りです。

・何が原因で成功しなかったか(失敗したのか)について問われている

・内部要因と外部要因の両面を意識して検討する

・SWOTのW(弱み)とT(脅威)を意識する

・弱みと脅威に関連する情報を与件文から整理する

・整理された与件文情報(事実)から核となるキーワードを抽出する

・カギとなる情報(キーワード)を整理し解答を導き出す

根拠となる事実の組合せから文書を作成し、解答することが合格率を上げるコツとなります。

分析系問題の環境分析は与件文にある適切な事実を抽出し、述べることが最重要です。

これは、あくまで中小企業診断士の二次試験です。

主観は排除し試験に向き合いましょう。

令和1年二次試験事例Ⅰ第1問の問題文・与件文からの関連情報抽出

令和1年(2020年)の二次試験事例Ⅰ第1問の問題文・与件文からは以下の関連情報が抽出できます。

・最大の理由(原因)を整理する

・A 社長入社当時の主力事業は、防除機、草刈り機などの農業用機械の一つである葉たばこ乾燥機の製造販売であった。(第3段落)

・かつて、たばこ産業は厳しい規制に守られた参入障壁の高い業界であった。その上、関連する産業振興団体から多額の補助金が葉たばこ生産業者に支給されていたこともあって、彼らを主要顧客としていた A 社の売上は右肩上がりで、最盛期には現在の数倍を超える売上を上げるまでになった。(第3段階)

・。しかし、1980年代半ばに公企業の民営化が進んだ頃から向かい風が吹き始め、健康志向 が強まり喫煙者に対して厳しい目が向けられるようになって、徐々にたばこ市場の縮 小傾向が進んだ。さらに、受動喫煙問題が社会問題化すると、市場の縮小はますます 顕著になった。しかも時を同じくして、葉たばこ生産者の後継者不足や高齢化が急速に進み、葉たばこの耕作面積も減少するようになった。(第3段階)

・一新人社員に過ぎなかった A 社長に際立った切迫感があったわけではなく、存続危機に陥るなどとは考えていなかった。(第3段落)

・そこで、自らが先頭に立って自社製品のメンテナンスを事業化することに取り組んだ。しかし、それはビジネスとして成り立たず、売上減少と費用増大という二重苦を生み出すことになってしまった。(第4段落)

・自社のコアテクノロジーを「農作物の乾燥技術」と 明確に位置づけ、それを社員に共有させることによって、葉たばこ乾燥機製造に代わる新規事業開発の体制強化を打ち出した。(第7段落)

解答アプローチ

関連する情報から核となるキーワードを抽出します。今回は以下の情報がカギとなってきます。令和1年第1問では外部環境の悪化を中心に業績不振の原因がありそうです。

「弱み要因」

・組織全体に危機管理が持たなかった風土

・自社のコアテクノロジーを生かしていない

・メンテナンス事業は売上減少と費用増大となっている

「脅威要因」

・1980年代半ばに公企業の民営化が進み、逆風が吹き始めた

・受動喫煙問題も相まって、葉タバコ市場全体が縮小している

これらの情報をまとめると2つに論点を整理することができます。

  1. 自社のコアテクノロジーを生かせない領域での事業であり、既存事業とシナジーも発揮せずにコストが単純に増大してしまっている
  2. 規制の強化、受動喫煙問題の高まりによりたばこ関連市場全体が縮小している

令和1年(2019年)の二次試験事例Ⅰ第1問の解答としては上記2の情報(事実)を統合し最終的にはこのような解答になります。

「解答例」

事業展開しているたばこ産業自体が縮小傾向である上、既存事業に関連するというだけで立ち上げたことで、自社のコアテクノロジーとのシナジーも生まれず、コストのみが増大する事業構造になってしまったため。

97文字に収まりました。

内部要因・外部要因を一つずつ組合せて論述しましたが、字数制限は余裕を持って表現することができた問題だと思います。

分析系問題の原因分析では、論点を整理し根拠となる事実を抽出することで確実に答えを導き出すことが可能です。

今回は以上になります。

ふつサラン

ふつサランの紹介

外資系企業に転職後、精神論だけではこの先を生き抜いていけないと悟り、2011年から中小企業診断士の資格取得を目指し勉強を開始。二次試験は3回目の挑戦にして、ようやくコツを掴み合格。現在はサラリーマン兼業コンサルタントとして、企業経営のアドバイスを行っている。

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