今回はコミュニケーションスキルについて解説していきます。
コミュニケーションスキルとは対人関係において、相手との意思疎通が滞りなく行うための技術となります。目指すところは声に出した言葉の意味をお互いに共通の認識ができ、言葉や場の雰囲気によって何を言わんとしているのかを察知する能力となります。
日本人は直接的な表現を苦手とする一方で、曖昧な言葉で伝えたいことを相手に届けたり、気持ちを察する能力が高い文化だといわれています。実際に小さなころから空気を読みなさいと教え込まれましたよね。私も仕事柄空気を読む技術が日々向上しているように感じます。
このような特性はビジネスの場でも役に立つこともありますし、その反面認識の違いによりトラブルとなってしますこともあります。つまり適切な状況に応じてスキルを使い分ける必要があります。
ここでもう一度コミュニケーションスキルの意味を確認したいと思います。
・コミュニケーションスキルは相手との意思疎通を滞りなく行うための技術
・ビジネスの場では “意図を確実に伝え” “合意に持っていく” 力が重要
普段からあの人はコミュニケーションスキルが高いから羨ましいとか、自分はコミュ力がないから人間関係が上手くいかないと感じている方もいるでしょう。
持って生まれた高い能力がある人もいますが、多くの人は日々の対人関係の中でスキルとして磨いています。なので、今苦手としている人でもトレーニング次第で確実に向上できるといえます。
なぜそう言い切れるかと言いますと、私自身がそうだったからです。小さい頃は人と話すのが本当に苦手でした。ですが、それを克服したいと思い、少しずつですが改善して今に至ります。例え人前でプレゼンをする経験がほとんどなかった25歳頃の出来は、今思うと恥ずかしいレベルだったと思います。
しかし、経験を積むにつれて50人から100人規模の前で話すことにも何の抵抗もなくなり、今やプレゼンが上手い人と認知されています。イメージが先行し今のところは得しています。笑
コミュニケーションスキルの効果を理解し、使いこなすことで多くのメリットが生まれます。ビジネスシーンでの効果について一例を上げていきます。
プレゼンテーションスキルについてはこちら:【誰にでも伝わる】プレゼンで押さえておきたい3つのこと
ビジネスシーンでのコミュニケーションスキルの効果
社内での効果
社内での効果は一言でいえば、自分の思い通りに人を動かすことができることです。
例えば上司との意思疎通でこんなことはないでしょうか?
「上司との会話:コミュニケーション不足の場合」
B課長:A君次の会議資料を作っておいてよ。
A君:はい、わかりました。
3日後
A君:B課長、会議資料をつくりました。ご確認お願いします。
B課長:おいおい、なんだこれは。営業実績も入っていないし、アジェンダもないじゃないか。グラフの使い方もなっとらんな。大体なぜ3日も掛かっているんだ、普通は翌日には・・・
「上司との会話:コミュニケーションスキルを発揮した場合」
B課長:A君次の会議資料を作っておいてよ。
A君;はい、わかりました。B課長確認ですが、次回の会議は製品Cの販売戦略の見直しについての議論がテーマでしたよね。そうしますと、まず営業部員別の実績推移を半期でしめし、好調な方と厳しかった方の理由を明確にする必要があります。
B課長:そうそう、その通りだな。あとは何をすればよいか各自で考えてきてほしいな。アジェンダをメールする時にその旨も伝えてくれ。
A君:承知しました。また期日についてですが、今日明日が大型契約に向けた準備と重要顧客の訪問があるのでそちらに注力したいと思います。3日後までに提出する予定でよろしいでしょうか?
B課長:そうか、そうだったな。できれば早いところ作って欲しかったが、今の優先事項は顧客のフォローだ。よろしく頼むな。
このように、B課長の要求が曖昧な場合、内容と期日を明確に双方で合意がなされなければ、本人は折角頑張って行ったのにその努力が水の泡となってしまいます。しかし、スキルを使うことで無駄な作業工程を減らし、かつ上司からしてもA君はいつも自分のことを理解してくれて仕事のできるやつだといった評価を得ることができます。今回A君は意図的に期日を3日後に設定し、自分のペースで作業を行うことができています。
社外での効果
社外での効果は有力な情報を入手し、相手の意思決定のスピードを上げることです。
「X社総務部S主任との契約交渉(エアコンの新調)におけるシーン:失敗例」
A君:S主任、先日ご提案しました弊社のウルトラエアコンについてその後いかがでしょうか?
S主任:あー、そうですね。私は御社のウルトラエアコンが良いと思っているんですよ、エコですし、電気代も大幅に下がりますしね。ただまだ切替には時期が早いかなと。。
A君:え、そうなんですか!?先日『すごく良い、すぐでも上に掛け合う』と仰っていたので、てっきり話が進んでいるかと思っていました。。
S主任:そうですね。。よく考えたら、まだ契約期間も残っていたような気もして、ごめんなさい。またの機会でお願いできますか?
A君:か、かしこまりました。。。
「X社総務部S主任との契約交渉(エアコンの新調)におけるシーン:成功例」
A君:S主任、先日お話ししましたエアコンの件、その後上の方とご相談いただけましたか?
S主任:えーと、そうですね。実は一応相談はしたのですが、納得してもらえなくて。。
A君:そうでしたか、今回相談されたのはR部長でしたか?
S主任:いえ、課長のDです。基本的にはDの許可が下りれば物品の購入ができるのですが、メリットがよくわからないから、保留にしようと言われまして。
A君:D課長が納得されれば良いということですね。(S主任には権限がないことが判明)ちなみにD課長にはどのような説明をされたんですか?
S主任:とにかく毎月のコストが安くなると伝えたんですが。。(メリットが伝わっていないことが判明)
A君:S主任。それであれば、一度直接D課長とお話させていただけませんか?私から御社にとってのメリットをご説明できればきっとD課長も納得いただけると思います。
S主任:よろしいですか?ぜひお願いします!
営業職の方だとよくある事例かと思います。要は何が問題だったのかを正確に把握することで、次のステップに移ることができるということになります。これは営業する側だけではなく、受け手側としても相手が何を言っているのか、どんな内容を伝え合意できるのかによって目的までの到達スピードが変わってきます。
まとめ
今回はコミュニケーションスキルについて解説しました。ひとえにコミュニケーションといっても仲良くするための技術だけではないことがご理解頂けたと思います。
・コミュニケーションスキルは相手との意思疎通を滞りなく行うための技術
・ビジネスの場では “意図を確実に伝え” “合意に持っていく” 力が重要
誰でも磨くことのできるスキルだと認識することで、思い通りに物事を進めやすくなります(全てでうまくいくわけではありませんが)。
ぜひチャレンジしてみてください。
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